北村 俊一(白山市立松任公民館館長)
小学校で校長として勤務していた頃のことです。当時6年生は2クラスで二人の先生を学級担任として配置することとしました。A先生は、四十代前半の女性で優しさの中にも芯の強さを持ち合わせている人柄で、指導の確かさと併せて校長の信頼に足る先生でした。もう一人のB先生は三十代半ばの男性で、明るく闊達でダンスが得意で「ムーンウォーク」などを積極的に取り入れるほどの先生でした。両方ともに信頼に足る先生だったのでこれで今年の6年生は大丈夫だと思っていました。ところが1ヶ月もしないうちにA先生のクラスが何やらただならぬ雰囲気になりました。時々A先生のクラスの授業などの様子を見に行ったり、他の先生の助言や援助をもらったりしましたが、うまくいきません。A先生の表情も日に日に暗くなっていきました。 続きを読む